このところ、使わなくなった昔のバッグを作り変えてほしいとの
お問い合わせや依頼が多くなってきています。
大切なバッグや、想い入れのあるバッグなど、もう一度
日の目を浴びせたいと、思うことは皆さん同じだと思います。
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先月のこと、会員のKさん、母上様が使っていた
ヴィトンの鞄をリメイクしたいと教室に持ち込み、通常のメイキングを返上し
リメイク講習が始まりました。
内装のファスナーポケットの作り直しと、背胴ポケットの裏地の取り替えです。
どちらもPVC素材を使ってあり、経年変化によってぼろぼろです。
両方とも背胴部分なので、まずは、背胴を本体からはずし、ポケットから作り変えます。
ポケットの袋を作り直し、ファスナーに縫い付けたら、ついていたところに縫い穴を合わせ戻します。
背ポケットを外し、PVC生地を革に貼り変え、コバ処理顔料塗付をします。
背ポケットをもとの場所に縫い付けたら、外していた蓋裏とファスナー上部を縫い合わせます。
背胴の表革と内装革の張り合わせです。
マチと背胴、再度貼り合わせるときに、同じ穴になるよう、外した時に何か所か糸を結んでおきます
きちんと穴をひろい縫い合わせた後、コバ処理です。
もともと、塗ってあった顔料塗料を豆カンナなどを使ってきれいに落とし、
塗りなおして終了です。
大喜びの母上様・・・リメイク代として、小遣いをもらったそうです。
リメイク技術も手に職です。
昔は、駅にしかなかったリペアショップ、今は、いろんなところにオープンして、
おお流行りしているようです。
ちょっと直せば使えるもの、捨てずにタンスにしまいこんでいませんか・・・