イタリアのレザーを取引させてもらっている、グラムスさん、
メインに「TEMPESTI」と言う、イタリアのベジタブルタンニンレザーを取り扱い、
今回新しく取り扱うタンナーの紹介とオーダーを兼ねての展示会に行ってきました。
イタリアのトスカーナ地方、ベジタブルタンニンレザーの証のタグ、
最近は良く見かけるようになりました。
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1970年代設立の「conceria 800・オットチェント」社
1800年代よりピット槽を使った植物タンニンなめしを行っています。
ピット製法とはタンニン液の入った濃度の薄い槽から、濃度の高い槽へと
20槽以上の段階を経て漬け込んでいく製法のことで、
時間も手間もかかるうえに 広大な敷地を要するために
イタリアでも数社しか出来ない製法です。
発色が美しい植物タンニンなめしはトスカーナらしい、手触りのなじみの良いBERUGAと言う
エンボスレザーとナチュラルシボのVACCHTTAと言うレザーを主に展開、テンペスティのエルバマットより
薄目の1.6~1.8㎜厚で、袋物にするには取り扱いやすい革のようです。
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1967年創業1990年に現在の社名となる。
イタリア植物タンニンなめし協会の発起人の1社、「La Perla Azzurra」
主にフランス産の原皮を使用し、アルゼンチン産限定のケブラッチョと言う木の幹から抽出したタンニンでなめしを行います。
カモフラージュ染のEL VAQUEROというレザーと無染色レザーを主に展開しています。
ショルダーで2.0㎜前後と3.2㎜~3.4㎜のとてもワイルドなレザーもあります。
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1975年設立、イタリアン植物タンニンなめし協会加盟のタンナーの 「MONTANA」社
元々は靴底用のメーカーとして1960年代に創業しています。
代表的なCRETと言うレザーは両端を2人で持って絞りを掛け、
板に固定してシワを作った後にスプリンクラー染をしています。
タンニンなめしでありながら、奇抜なカラーや、プリント等、ファッション性の高い製品を展開、
日本でも有名なヘンリーベグリンも使っているタンナーです。
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1840年創業のイギリス・ブリストルのタンナー、
馬具用をはじめ、靴用、産業用多種多様名レザーを国内外に提供しています。
「THOMAS WARE & SONS LTD」トーマスウエア社取扱いの
ブライドルレザーは1年以上の時間をかけて伝統的製法で作られる高級皮革として有名です。
革の表面に浮いている白い粉は、ブルームと呼ばれる蝋分で、
なめしを終えた後に10週間以上をかけて染み込ませています。
蝋分は、革の繊維を引き締め強度と耐久性を上げると共に
コーティングの役割を果たし、水分にも強さを発揮します。
使い込むうちに革の油分と蝋分によって徐々に艶が増し色も深まり
美しい経年変化をしていきます。
革の厚さは、2.0㎜~2.2㎜と3.0㎜~3.5㎜の2種類、
財布小物や、紳士物の鞄に多く使用されています。